マッチングアプリで不動産投資の勧誘をされたら、それは間違いなく詐欺と思っていいでしょう。
マッチングアプリは男女が交際をするためのツールとして、もはや欠かせない存在です。カジュアルな出会いから結婚を見据えた真剣交際を目的とするタイプまで、様々な種類があります。ですが、マッチングアプリのユーザーを狙ったネットワークビジネスの勧誘や不動産投資の詐欺被害が増加しています。
特に不動産投資は一件あたりの金額が大きいので、騙されると今後の人生を借金返済のために過ごさなければなりません。どのように対処をするべきでしょうか。今回は、マッチングアプリでの不動産投資詐欺を回避するための方法について解説していきたいと思います。
マッチングアプリには業者がいる
マッチングアプリを使って真剣に出会いを望む人たちが多くいる一方で、アプリユーザーを騙してお金を得ようとする悪者もいます。「業者」と呼ばれる存在です。
業者たちは素人と偽って不動産や株投資、セミナーなど、あらゆる手段を使ってアプリユーザーからお金を騙し取ろうとしてきます。
特にマッチングアプリは相手のことが見えず、情報が集まりにくいので、相手のことを慎重に見極める必要があります。プロフィールやメッセージから違和感を少しでも覚えたら、接触をしないようにしましょう。
マッチングアプリにおける業者とは???
業者はマッチングアプリに潜り込んで、金銭的搾取やビジネスの勧誘などの目的を果たすために、アプリ運営者に無断で行動をしている人たちです。
真剣な出会いは望んでおらず、一人でも多くのアプリユーザーを騙すために活動しているので、注意してください。よく業者と間違えやすいサクラは、アプリの運営者側が用意した偽のユーザーです。
アプリの売上や人気を上げるために、偽ユーザーたちがメッセージを送ったり、ポイントを消費したりします。業者とサクラは共に真剣な出会いは望んでおらず、特に業者は多額の金銭的被害に繋がるケースも多いので、接触しないよう注意しましょう。
婚活してる人は狙われやすい!?
結婚に焦っている方や結婚相手への理想が高い方は、業者から狙われやすい傾向にあります。
業者からするとそれぞれ特徴があるので、騙しやすいからです。結婚を急いでいる方は、「この人を逃したら後が無い」と冷静な判断が下せず、時間をかけて相手を見極めようとしません。
結果、相手のことを良く知らないまま、関係を深めるといった結果になります。また、理想が高い人は、業者が理想の異性を演じた場合、夢中になりやすい傾向にあります。業者からすると信頼関係を築きやすいので、舞い上がらないように冷静に相手を見極めてください。
デート商法と呼ばれる
恋愛感情を利用して、相手に高額な契約をさせる手口は「デート商法」と呼ばれます。時間をかけて相手と信頼関係を築き、特別な感情を持ってから高額な商品の話を持ちかけます。
業者は相手側が抱く「断ると嫌われるのではないか」、「別れると言われるかもしれない」など不安感情を巧みに利用して、購入につなげます。
デート商法の被害は女性が圧倒的に多く、ネックレスや指輪、不動産投資の話を持ちかけられて、多額の借金を背負う被害が多いです。
特にステータスへの要求や理想が高い人、恋愛経験が少ない人は騙されやすいので注意が必要です。業者は「君のために見つけた」や「君と一緒に住みたい」など、甘い言葉をかけてお金をだ出せようとします。相手があなたに高額なお金を出させることを迫ってきたら、業者だと判断して距離を置きましょう。
投資用のマンションを買わされる
あなたと一緒に住むためのマンションだけでなく、将来の資産運用のためのマンションも購入しようと言われた場合、相手は業者である可能性が非常に高いです。
不動産営業マンが自分の成績を上げるために、あなたを騙してマンションを購入させようとしています。
相手が不動産業者やファイナンシャルプランナーと会うように指示してきたら、確実に業者によるマンション購入の手法なので、その場で関係を断ち切りましょう。業者は「断ったら別れてしまう」、「嫌われたくない」といった、恋愛感情を巧みに利用してきます。
もし、本当にあなたと一緒に住みたいと思った場合、あなただけに購入をさせるでしょうか。一緒に部屋をいくつも回ったり、住む時期を決めたりと購入には慎重になるはずです。マンションは高額であるため、簡単に購入できるものではありません。
マンションはクーリングオフ期間が過ぎると契約は解除できず、売却しても売値は半値以下である場合が非常に多いです。マンションは一軒当たりの金額が大きく、騙されると一生を棒に振るう可能性があるので、注意してください。
業者を見破る方法とは!?
業者の特徴を知っておくことで、あなたが怪しい人からメッセージを受け取った場合でも、スルーして騙されるリスクを回避できます。一方、業者の見分け方や特徴を知らない場合、簡単に騙されて多額のお金を失う可能性があります。あなたの気になっている人が、業者だったら最悪ですよね。期待していた分、騙されたことによる精神的ショックも大きく、人間不信につながりかねません。
ここでは、業者と一般ユーザーを見破るための方法を4点紹介します。業者に接触しないようにするためにも、特徴や見分け方をしっかり掴んでおきましょう。
プロフィールに「自由業」や「投資家」が載ってたら怪しい
プロフィールの職業欄に、「自由業」や「投資家」など仕事内容が抽象的で曖昧な場合は、業者の可能性を疑いましょう。
抽象的な内容に留めている理由は、業者であることをバレないようにするためです。
もし、自由業や投資家とプロフィール欄に書かれている方からメッセージが来た場合、具体的な仕事内容を聞いてみましょう。曖昧な回答やテンプレ感が強い回答しか返ってこない場合は、間違いなく業者です。話にリアリティを感じるかといった部分に注目して、見極めを行ってください。
美男・美女すぎる
プロフィール写真がモデルや芸能人並みに綺麗なルックスの場合は、業者である可能性が非常に高いです。ルックスの良さで多くのアプリユーザーの注目を集められるからです。
人間は第一印象が非常に大事なので、ルックスのレベルが高いと多くの人は気になりますよね。男性ユーザーがターゲットの場合、胸元の開いたワンピースや水着など露出の多い服装でスタイルの良さとセクシーな印象を与え、男性を誘惑します。一方で、女性ユーザーがターゲットの場合は、爽やかな笑顔のイケメンが女性を誘惑します。
ルックスのレベルが高い人は、自分からアプローチをする必要がありません。何もしなくても、多くの誘いが来るからです。そのため、あなた宛にルックスレベルが高すぎる人からアプローチが来た場合、警戒してください。
やたら直接会いたがる
マッチング後にすぐに会おうとして来る人やLINEのIDをすぐに聞いて会おうとする人は、業者である可能性が非常に高いです。
直接会うことで、ユーザーの人柄や情報をより多く集め、ビジネスの勧誘や金銭的搾取の目的を達成する確率を上げるのが狙いです。真剣にマッチングアプリに向き合っているユーザーであれば、直接会うことはもっと慎重になるはずです。
相手の顔や表情が直接見えない分、お互いにメッセージを多く重ねて、相手のことを知りたいと思うからです。相手のことを知らないと不安ですよね。仕事やプライベートでも知らない人と会うのは緊張します。通常は警戒心が強い状態が普通なので、躊躇なくすぐに会おうとする人に対しては、業者の可能性があると疑いの目を強めましょう。
友達が異常に多い
飲み会やパーティー等、友達の多さを全面的にアピールする写真をFacebookで頻繁に投稿している場合も業者である可能性が高いです。華やかさや豊かな暮らしを送っているイメージをユーザーに印象付けます。
「楽しそうで羨ましい」や「知り合いになりたい」とユーザーが思ったら業者の思う壺で、興味を持ったユーザーを巧みに勧誘します。
もちろん、マッチングアプリのユーザーにも交友関係の広い方はいますが、Facebookの写真が余りにも友人関係の広さや金持ちアピールが多い場合は、警戒感を強めましょう。
被害に会った時の対処方法
最も被害に遭わないための対策は、少しでも怪しい部分がある人とは、メッセージのやりとりや直接会おうとしないことです。業者との接触機会を減らすことが大切です。
特にお金の話が多い人やすぐ会おうとする人は業者である可能性が高いので、注意してください。ただし、実際に被害にあうまで業者だと見抜けない場合もあります。相手と信頼関係が築かれている場合は、わかりにくいですよね。
好きな人のためなら高額なものを購入するために協力したいといった気持ちもわかります。実際、高額な商品やマンション購入をした後、詐欺に気づいた場合はどのような対処をしたらいいでしょうか。対処方法をまとめました。
警察に通報
デート商法による不動産投資詐欺や高額な宝飾品詐欺とあなたが気づいた場合、業者からマンションや人目に付かない場所に監禁される場合があります。そんな時は、迷わず警察に通報してください。場所が良くわからない場合は、スマートフォンのGoogleマップを使って現在地を確かめ、住所を伝えましょう。すぐに警察があなたを助けに来ます。
また、前提として少しでも不審を感じたら、契約や商品の購入は一切しないでください。多額の商品を購入させるのが、業者の狙いだからです。
消費生活センターに相談してみる
デート商法で高額な指輪やネックレスなどを購入させられた場合、消費生活センターに相談してみるのも1つの選択肢です。クーリングオフの説明だけでなく、契約を解約するためのサポートもしてくれます。
宝石類の場合は、購入後8日以内であれば解約が可能なので、騙された場合はすぐに相談しましょう。また、Google等の検索エンジンで「デート商法 消費生活センター」と検索すると、動画でデート商法を紹介している事例があります。騙されないようにするために、マッチングした人と会う前に動画を観て頭の中に対策や特徴をいれておくのも大切です。
最悪、弁護士に相談
商品や契約を解約するための手続きが進まず、損害賠償を求める場合には弁護士に相談しましょう。
契約にはクーリングオフ期間があるため、迅速に手続きを済ませるためにも、速やかに相談することをおすすめします。また、デート商法は2019年6月より消費者契約法で類型化され、契約解除が可能になりました。
問題を一刻も早く解決するには、専門的な知識を持つ弁護士の利用が最も確実です。デート商法だけでなく、マルチ商法やネットワークビジネスなどの被害をマッチングアプリで受けた方は、一人で抱え込まず弁護士に相談をしてください。
詐欺に合わないために
不動産投資詐欺に遭わないためには、業者との接触をしないことが大切です。出会いに真剣なユーザーと業者を区別できれば、詐欺に遭う可能性を限りなくゼロに近づけることができます。プロフィール欄を確認して、職業が投資家や自由業である方、写真が芸能人レベルのルックス、交友関係の広さを全面に強調する方には、接触しないようにしましょう。仮にマッチングした人で、すぐに直接会おうとする方も業者の可能性が高いので、注意が必要です。また、不動産投資詐欺の被害に遭った場合は一人で抱え込まず、以下の方法を取りましょう。
・警察に連絡
・消費生活センターに相談
・弁護士に相談
被害を最小限に抑えるためには、スピーディーな行動が大切です。覚えておいてください。
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